こんにちは、きりんです。
皆さんはコーヒーを淹れる時、お湯の温度を気にしていますか？
同じ方も多いと思いますが、私はハンドドリップを始める前までは、沸騰したてのお湯でドリップバッグのコーヒーを飲んでいました。しかし、ハンドドリップを始めるにあたって色々と調べたところ、もっと低めの温度の方が良いことを知りました。
ただ低めの温度が良いというわけでもなく、豆の種類や焙煎度によっても適切な温度が異なるようです。1℃単位で温度調整が可能なドリップケトルが販売されていることからも、コーヒーを淹れる時の湯温がいかに重要か分かると思います。
そこで今回は、中煎りのコーヒーを淹れる際の湯温の違いでどのように味が変わるのか、検証していきます。
なお、以前「92℃」と「88℃」の中煎りのコーヒーを比較したことがあります。検証の結果、個人的には「88℃」のコーヒーが良いと感じました。その時の詳細を知りたい方は、下記の記事も見てくださいね。
前提条件
淹れ方
今回は、ホットで淹れて比較していきます。淹れ方については、下記の記事で紹介した淹れ方で、湯温のみ変更しています。
湯温は、タイトルにある通り「88℃」と「84℃」の2種類です。
なお、私が普段淹れている湯温は「88℃」になります。
豆の種類
使用する豆は、焙煎工房てんぷすさんの「ホンジュラス カンパナリオ ウーマン」です。
焙煎度はハイローストで浅煎りよりの中煎りです。また、フレーバーは柑橘とされています。
別の記事でレビューもしているので、興味のある方は是非見てください。
予想
焙煎度が浅いほど湯温は高く、深いほど湯温は低い方が良いというのを、多くのサイトで見かけます。これについては、理由は良く分かりませんが、湯温が高いほど、そして、焙煎度が深いほど、豆から味の成分が抽出されやすくなるのかな、と考えています。
この理屈で考えると、普段、「88℃」のコーヒーを飲んでいる私は、「84℃」のコーヒーを薄く感じるのかなと思いました。しかし、以前、「92℃」と「88℃」で中煎りのコーヒーを比較した際は、湯温の高い「92℃」のコーヒーは濃いというよりも苦味を強く感じました。そのため、湯温の低い「84℃」のコーヒーは苦味が弱めで、すっきりした味わいになるのかもと思いました。
結果
香り
香りはどちらも甘酸っぱい印象のある香りで、とても良く似ていました。どちらかというと、「88℃」のコーヒーの方が香りは強めかなと思いましたが、気のせいかもしれません。
温かい時の味わい
「88℃」のコーヒーは、甘みと酸味のバランスが良く、苦味は感じにくい味でした。酸味は、キラキラした感じで印象が良かったです。スッキリした味わいで、雑味もなかったように思います。
「84℃」のコーヒーは、「88℃」のコーヒーの甘みを弱めた感じでした。そのためか、すっきりした感じは「88℃」のコーヒーよりも強かったと思います。（「88℃」のコーヒーは、「84℃」のコーヒーと比べるとまろやかに感じます。）
冷めてきた時の味わい
「88℃」のコーヒーは、甘酸っぱい感じが際立ち、フルーツ感が増しました。コーヒーのコクもしっかり感じますね。
「84℃」のコーヒーは、酸味は感じますが、それ以外の味を感じにくくなったため、薄味に感じました。
感想
以前、「92℃」と「88℃」で比較した際は、香りの違いもしっかり感じることができましたが、今回はほとんど違いが分かりませんでした。以前の比較の際、湯温の違いで香りが変わるのは偶然だったのかもと思いましたが、その可能性がありますね。今後も検証する際は、注意して確認していきたいと思います。
事前の予想とは少し違う結果で、苦味が弱いかどうかは分かりませんでしたが、「84℃」のコーヒーは甘みが弱く感じました。以前と今回の検証を踏まえると、味の成分の抽出のされやすさは、「酸味＞甘み＞苦味」という順番になるのかなと思いました。
温かい時は、バランスが取れているのが「88℃」のコーヒーで、スッキリ飲めるのは「84℃」のコーヒーだと感じました。「88℃」のコーヒーは冷めても甘みやコクを感じることができ、コーヒーのボディ感のようなものもありました。一方で、「84℃」のコーヒーは冷めると酸味以外を感じにくくなったため、スッキリとはしているのですが、コーヒーらしさが薄れたと感じました。
結果として、私の好みは「88℃」のコーヒーでした。柑橘のような甘酸っぱいフルーツ感がありながら、コーヒーらしさのある味わいでした。一方で、すっきりとした味わいで酸味がメインのコーヒーが好きな方は、「84℃」で淹れた方が美味しく飲むことができるかもしれないと思いました。
豆の種類によって変わる可能性はありますが、前回と今回の検証の結果、私が中煎りの豆を飲む場合は、取り合えず「88℃」で淹れてみて、何か違うと思ったら湯温を変えてみようと思いました。
まとめ
「88℃」と「84℃」の湯温の違いで、中煎りのコーヒーの味がどのように変わるのか、検証してきました。
前回の検証と同様に、4℃という温度の差でも、明確に味の違いを感じることができ、面白かったですね。
今までの検証で、個人的には「88℃」のコーヒーが良いと思いましたが、淹れ方によっても適温が変わる可能性があります。絶対この湯温が良いといったものではないので、参考程度にしていただければと思います。
中煎りの豆で湯温を変えて飲む検証をしてきましたが、今後も他の焙煎度の豆で検証を行い、自分なりにおすすめできる湯温を探していきたいと思います。